令和6年2月8日、名古屋の若宮八幡社境内にある神御衣神社(みころもじんじゃ)で「針供養まつり」が行われました。
この祭りは、裁縫などで使用した針に感謝の意を表し、供養するものです。
普段は固いものを縫ってきた針ですが、この日だけはコンニャクや豆腐などの柔らかいものに刺し、その労をねぎらうための行事として行われました。
午前11時より神事が始まり、境内に雅楽が鳴り響きます。若宮八幡社の宮司の方が祝詞を奏上されました。
天気はよく、暖かな日で、そよぐ風が五色の幕をやさしく舞い上げます。
その厳かな雰囲気や神聖な空気に包まれて、心が満ち足りた感覚に包まれます。
神事が終わると、参道に置かれたコンニャクと、豆腐に針を刺していきます。
針への感謝、裁縫の上達、女性の幸せを願いながら供養をしていきます。
そのあと、針塚と神御衣社へお参りをします。
いつもはひっそりとしている針塚ですが、この日だけは、晴れ晴れとしたお祭りの雰囲気に包まれ、参拝者たちの祈りに満たされていました。
初めて針供養に訪れた私でしたが、日本の伝統行事の素晴らしさに改めて感動しました。
この供養祭を通じて、日本人の心の温かさや思いやりが強く感じられました。
この記事は、若宮八幡社の針供養まつりに関心がある方や、針供養まつり限定の御朱印に興味がある方におすすめです。
神御衣神社
神御衣神社は、若宮八幡社の境内にある神社です。
裁縫の技術向上や恋愛成就、良縁祈願に効果があるとされ、名古屋で縁結びのパワースポットとして知られています。
また、女性の仕事や子育ての両立、家庭円満を願う人々にも篤く信仰されています。
神御衣神社の由来
御衣神社は、明治23年5月17日に裁縫組合同業者によって造営されました。
明治36年11月25日現在の海部郡立田村から若宮八幡社の境内に移され、素戔男尊(すさのおのみこと)を祀る津島社として合祀されています。
同37年2月15日に社号が改められ、神御衣社となりました。
しかし、昭和20年に戦災で焼失します。
昭和32年7月に中部日本和裁教授連合会の発起によって復興されました。
その際、淡島大神(あわしまのおおかみ)と衣縫大神(きぬぬいのおおかみ)の二神が合祀されました。
神御衣神社由来の案内板より参照
御祭神
天棚機姫命(あめたなばたひめのみこと)
素戔男尊(すさのおのみこと)
淡島大神(あわしまのおおかみ)
衣縫大神(きぬぬいのおおかみ)
神様についてもう少し知りたい方は、こちらの記事をごらんください。
ご利益
服飾業守護・裁縫・芸事上達・縁結び・良縁祈願
縁結びのパワースポット
「願いの緒」に、願い事を書いて五色の綱に固く結びつけます。
五色の綱は、途中で一緒に編み込まれ、神様の御社へとつながります。
神結び願いの緒
引用:若宮八幡社境内にある神結び願いの緒の案内より
神御衣神社の「神結び願いの緒」は、さまざまなご縁を固く結ばれることを願います。
『願いの緒』に願意を書いてみころもさまのご神縁と固く結ばれるよう、願いの緒に強く結びつけて祈願してください。
針供養まつり
令和6年2月8日午前11時、神御衣神社と針塚の前で針供養まつりが行われました。
針供養神事
神職さんの祝詞奏上の様子。
カラフルな五色幕が、神聖な空間を清め、参拝者への祝福を表しているようです。この日は、風がとても心地よかったです。
心を込めて針を刺したコンニャクと豆腐
参道に置かれたコンニャクと豆腐には、多くの参拝客が感謝の気持ちを込めながら針を刺しました。
針塚
針塚には神饌(しんせん)がお供えされ、お賽銭箱が置かれています。こちらでも針に感謝の気持ちを伝えます。
なんだかケーキにも見えてきます。
祭礼が終わった後、針やコンニャク、お豆腐は適切な処理をされるそうです。
針供養まつり限定御朱印
- 令和6年針供養まつり限定御朱印
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初穂料1200円
書置き
若宮マルシェ
2月8日は針供養まつりと合わせて、和小物マルシェも開催されました。
キッチンカーも出店していました。孫たちは、美味しいたこ焼き(税込500円)とチュロス(税込350円)を食べて大満足していました。
基本情報
名称 | 若宮八幡社(わかみやはちまんしゃ) |
住所 | 愛知県名古屋市中区栄3丁目35−30 |
電話 | 052-241-0810 |
FAX | 052-251-2414 |
駐車場 | 有 |
トイレ | 有 |
アクセス | 電車 名古屋市営地下鉄名城線「矢場町駅」徒歩5分 名古屋市営地下鉄「大須観音駅」から徒歩7分 バス 名古屋市営バス「若宮」バス停下車 徒歩2分 名鉄バス「矢場町」バス停下車 徒歩5分 車 名古屋高速2号東山線白川出入口(IC)から、若宮大通り経由で1分 |
ホームページ | http://www.wakamiya.or.jp/ |
まとめ
若宮八幡社の「針供養まつり」は、裁縫に携わる人々が日々使う針に感謝し、その労をねぎらう素晴らしい行事でした。
参加者の方は、神聖な雰囲気の中で、日ごろお世話になった針に感謝の気持ちを込めて針を供養されていました。
コンニャクや豆腐に針を刺すときは、心を込めて刺している姿が印象的でした。
「最後は柔らかいものをさして労をねぎらう」という思いやりのある伝統行事の温かさを感じることができ、心豊かな一日を送ることができました。
皆さんもぜひご縁を結ばれに若宮八幡社を訪れてみてください。